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第三回 Vol.8 DXにかかる素養育成の重要性

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第三回のアジェンダは、TCAとして注力する案件の方向性と個別事例の振返りについて。
データガバナンスの在り方(2)<アドバイザリーボードVol.7>  の続きです。

DXにかかる情報共有

TCA西 浦
TCAで用意した議題は以上になります。ACNからは何か議題などありますか。
ACN五十嵐
最近は何を実施するにしてもデジタルやDX絡みになります。ボトムアップで要件が出てきているという話もありましたが、TCAのメンバーも関わりながら、大きな取り組みを進める話し合いの場が持てるとよいのではないかと思います。

そのために何か必要なネタがあれば、我々もパートナーとして可能な範囲で提供することができます。ネタの紹介や勉強会はすでに持たれているのでしょうか。
TCA西 浦
やりたいとは思っていますが、そこまで手が回っていないのが現状です。
ACN五十嵐
我々がかつてデジタルコンサルティング本部を作った時には、そこまで大きな取り組みになるのかは正直疑問でした。さまざまな業界について勉強会をすることをお勧めします。
TCA野 田
ぜひお願いしたいです。
ACN五十嵐
私の感覚では、営業やマーケティングの部分については割と大きな効果が見込める案件がありますが、実際にはアナログな考え方が多く残っています。どちらかと言えば、発電所を含む工場などにはそれなりに技術者がいてデジタル化を進めている印象です。
ACN保 科
KKD(勘・経験・度胸)で業務を進めている事が多い領域でもありますし、実際大きく改革効果が出た事例も多くあります。また営業やマーケティングの部分はスモールスタートをしてPDCAを回しやすいという側面もあります。また隣の成功事例を取り入れた拡がりがあるという面もありますので、勉強のための事例としてはお勧めです。
ACN竹 井
法人営業についての事例をお話することもできます。
TCA西 浦
まず、現状取り組んでいる案件の中での好事例をTCA内で共有することも必要であり、一つ共有のコンテンツを作れば他の用途にも使用できると思います。

中部電力グループの主管部の方々にも来ていただく形での勉強会は設定したいと思いますし、経営層の方々にも興味がある場合には参加いただければと考えています。
それに加える形で、ACNが保有する汎用的な事例も含めて話もできますので、うまく連携したいです。
ACN渡 邊
さまざまな業界を代表する人を集めて、業界ごとに勉強会を企画できればと思います。
CE 増 田
リテラシーが追い付いていないという課題はあるものの、当初の想定以上に案件があるということは、DXが意識として根付き始めているのだと思います。リテラシー不足の状態からスタートするのは仕方がないことなのでうまく進めていくしかないです。

素養育成とリテラシーの醸成

CE 伊 藤
本日の議論を通じて感じたのは、様々な分析の経験がある人材は随所にいるということです。そういった人も含め、問題に対してどのようなアプローチをするかの認識を合わせてから進めないと効率的ではない気がします。
TCA野 田
認識を合わせた進め方になるのが理想です。

そのためにはデータ分析に一定程度の理解がある人と、その人達を繋ぐ人が必要で、その上でTCAはデータ分析の部分を請ける側になります。

さらに、分析結果を使って業務活用する人も必要で、それぞれが共通言語をもって会話ができるリテラシーは持てるようにしないといけないと思っています。

これらを具体的にどのように進めるかを伊藤さんと相談しながら今年度・来年度で進めたいです。
CE 増 田
これから中部電力の経営戦略本部で人材育成のプログラムを構築していきますが、どの程度のレベル感を目指すのかを明確に定める必要があります。
そのためにどのような研修を受けてもらうのか、場合によっては社内資格のようなものを作ることで目標を定めていくことも一案です。
TCA野 田
我々も100%のパッケージが提案できるわけではないため、まずここから取り組むという一定の仮説を持ち、少しずつ修正をかけながらレベルアップできる形に持っていきたいです。

TCAの中での人事評価は細かく決めていますが、先ほど挙げたそれぞれの役割を担う人に必要なレベルがどの程度なのかというのは、ブレイクダウンしなければなりません。

共通言語を使うようになると、早く課題などの整理でき、効率的に仕事が動き始めるようになると考えます。

一方で、データ活用に向けたコンサルティングについては、しばらく継続が必要だと思っています。
CE 伊 藤
理想はその通りです。もう少し中間管理職のレベルを向上したいです。中間管理職に理解がないと研究などでも狙いどころが外れてしまうことが従来から見受けられます。
TCA西 浦
中部電力の経営戦略本部とディスカッションしながら進めたいです。経営戦略本部のメンバーからも、やるならばしっかりとやりたいと前向きに仰っていただいています。

上層部だけが考えていても現場も含めた意識統一ができない限りはうまく物事を動かすことができません。少しずつでも意識が変わり始めていることは嬉しく思います。
CE 伊 藤
先の議論でありましたが、社内資格のような取り組みは考えています。

現場担当者の理解が追い付いていない時に、プロではなくともおおよそ内容が分かる担当のライセンサーを定めておくようなことになります。そして、その人に一度チェックしてもらうといった、リソースをグループ大で効率よく使う仕組みがないと、事業会社間の繋がりを意識することに対応できない懸念があります。
TCA野 村
やはり素養を育てることだと思います。ある程度共通のリテラシーを持っていないと、同じ言葉を使っていたとしても全く理解が異なってきてしまいます。

私も中部電力に所属していた際に感じていましたが、中間管理職がしっかりしていないと手戻りが多く発生してしまうのも分かります。
従来業務のシステム化については、CTIに知見はあるものの、新しい要素が入ると途端に困難になってしまいます。

根本的に思想を変えていくことを、連携しながら進められればと思います。
CE 内 田
素養や感覚を養うことが一番の課題というのは同様の認識で、他のシステム導入でも全く似たような話が出ています。我々の仕事は部門間調整が多いのですが、各部門で現場との橋渡しができる人を捕まえて会話をしています。

ルールや仕組みももちろん大切なのですが、まずこのような部分が必要だと思っています。
TCA野 村
先ほどの全社のリソースを集めるという話についてですが、中電シーティーアイでも同様の機能が必要だという話をしていています。
TCA野 田
本日は多くの貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。

まだまだスキルやリテラシーのギャップが存在する中においても、DX型のビジネスモデルへの変革が必要です。中部電力の経営戦略本部では人材育成を含めさまざまな検討がなされると思いますが、TCAとしても協力していきたいと考えています。

課題にもあったように本質的な課題を見極めることに時間がかかっているのですが、客観的な視点で意見や見解を発信していくことは継続したいと思います。